「日本の人なら誰でも良く知っているのに詳しくは知らない魚」と言うとフナが思いつきます。
確かにとても身近にいる魚だと思いますが、実は種類も結構あって、海外にも分布している魚でもあるようです。
今回は、フナの中でも日本固有の種類である、ギンブナについて紹介していこうと思います。
ギンブナの生態
ギンブナはコイ科フナ属の魚です。
要するにフナですね。
日本全国に分布している固有種でもあります。
以下に生態をまとめると
- 生息地:幅の狭い小川、農業用水路などの小水域。
- 産卵時期:春、水田などに来て産卵することもある。
- 食性:雑食性
- 生息地:幅の狭い小川、農業用水路、ため池などの小水域。
- 産卵時期:春(4~6月)、水田などに来て産卵することもある。
- 食性:雑食性
- 成長:1~2年で成魚になり大きくても25㎝くらい
- 寿命:自然下でも長いものは10年くらい。
こんな魚です。
因みに、コイと似ていますがギンブナにはフナにはヒゲがないので見た目ですぐ分かります
以下に、ギンブナの興味深い話をまとめてみました。
ギンブナの繁殖
基本的にギンブナも他の多くの魚と変わらず、オスとメスがいて両性生殖の卵で繁殖する魚です。
ただ、ギンブナはメスだけでも繁殖できるという特殊能力を持っています。
ギンブナは生まれるのがほとんどメスだそうです。
それ故、通常の繁殖方法だと、子孫を残すのに支障が出るために生み出された能力だそうです。
通常、メスが卵を産み、オスが卵に受精させることによって卵が成長していきます。
が、ギンブナの場合、メスが卵を産んだら、同じ水域にいる他種のフナの精子を利用するそうです。
利用と言うのは、実際に受精するのではなく、卵に受精を錯覚させることによって、メスの遺伝子情報だけで卵を成長させるのだそうです。
要するに、クローンですね。
メスの遺伝子情報だけで卵が成長するのですから、生まれるのがメスばかりなのは確かに納得です。
これを「単為生殖」と言うそうです。
ギンブナを釣る
ギンブナのみを狙って釣るのは難しいので、ギンブナのいるところでギンブナも釣れる仕掛けを紹介します。
- 竿:振り出しの延竿、2.1m~4.5m
- 道糸:0.8~1.5号くらい
- ハリス:0.4~1号
- ハリ:袖針1~4号(ハリスが大体付いてます。)
- ウキ:トウガラシタイプがおすすめ。
- 餌:練餌、赤虫、ミミズなど
です。
幅の狭い小さな川や用水路で釣ることになるので、そんなに竿の長さは必要ありません。
小ぶりな魚なので針も小さめ、糸も細めです。
魚が小さいとアタリが敏感なので、玉ウキよりもトウガラシウキの方が合わせやすいです。
雑食性なので餌は基本何でもOKですが、臭いが出ると尚グッドです。
金魚を飼っているお家であれば、金魚の餌をお湯で少し溶いて練り餌にしても釣れます。
手軽に釣れる魚なのでぜひ挑戦してみましょう。
※ちなみにフライでも釣ろうと思えば狙えます。小型のニンフを使い、ルースニングで狙いましょう。
ギンブナとヘラブナの違い
釣りで良く登場するヘラブナとの違いについて紹介します。
そもそもヘラブナは、釣り用の魚としてゲンゴロウブナの変異種を元に人為的に改良された魚です。それ以外の違いとしては、
ギンブナ | ヘラブナ | |
大きさの違い | 25㎝くらい | 60㎝を超えるものも |
属性の違い | 日本固有種 | ゲンゴロウブナの変異改良種 |
食性の違い | 雑食性 | 主にプランクトンを食べる |
寿命 | 長くて10年くらい | 数十年生きる個体もいる「日本の人なら誰でも良く知っているのに詳しくは知らない魚」と言うとフナが思いつきます。 |
などです。
ヘラブナ凄いですね。
ギンブナの飼育
雑食性であるギンブナは飼育も割と簡単です。
飼育環境としては、60㎝くらいの水槽に水草を入れて、水底は砂地に少し石を置いてあげましょう。
割と濁った水でも生きていられますが、どうせ飼育するなら、水を循環させて綺麗にした方がお互いに気持ちがいいと思います。
餌は金魚の餌で飼育可能です。
まとめ
ギンブナについて、少し詳しくなれましたか?
ギンブナは日本固有の私たちにとって、とても身近な魚です。
最近、外来魚多いですが、こういった地味な魚でも日本の固有の魚が生き残ってくれているのは正直嬉しいことだと思います。
機会があればぜひ積極的に観察してもらいたい魚ですね。
今回は以上です。
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