魚が水面のフライに反応しない時、ニンフフライが有効であることが多くあります。汎用性も高く色々なシーンでの活躍が期待出来るヘアーズイヤーは、是非ともフライボックスに入れておきたい一本です。
今回は、このニンフフライの代表格である、ゴールドリブドヘアーズイヤーのタイイング方法を紹介します。
【この記事の内容】
- ゴールドリブドヘアーズイヤーのタイイング方法をポイントを交え解説しています。
- 記事の後半に実際のタイイング動画を載せています。
【ヘアーズイヤータイイングのポイント】
川虫の幼虫をイミテーションしているこのフライをタイイングする際に押さえておいた方がいいポイントをいくつか紹介します。
- 水に沈めるフライなのでオモリを巻く。
- ヘアーズイヤー(野うさぎの毛)はスレッドに絡みにくいので、しっかり指に挟んで撚り付ける。タイイングワックスなどを使っても良い。
- ソラックス(ボディ)に巻くゴールドワイヤーは体節を表す表現する部分なので均等に巻く。
- ソラックス(胸)のダビング材は、たっぷり巻いてアブドメンとのメリハリを付ける。
- 幼虫の特長であるウィングケースは表面の艶が重要!フェザントの裏側を見せるのでハックルの向きに注意。
以上の点に注意しながらタイイングをしていきます。
作り方
〔今回使用するマテリアル〕
- スレッド…8/0ブラウン
- フック…マルト
- コパーワイヤー(オモリ)
- フェザントテイル(テール、ウィングケース部分)
- ヘアーズイヤー(ソラックス、アブドメン)
〔タイイング解説〕
1、バイスにフックを固定しスレッドを下巻きします。
2、次に、コパーワイヤーをフックシャンクの中央よりアイ寄りに7~8回転巻いていきます。巻き終わったらスレッドでしっかり全体を巻き、固定します。
※ どのくらいオモリを巻くかは川の流れに対してどのくらい沈めたいかによっても変わったりしますがオモリを付け過ぎるとフライが重くなりすぎてキャストしずらくなるので注意が必要です。
3、フックシャンクにテイルを取り付けます。
フェザントテイルを数本切り出し、フックシャンク同じ長さぐらいで固定します。今回はシャンクの長いフックを使っているのでテイルも長目です。
4、ゴールドワイヤーをテイルの根元に取り付けます。アブドメンを作ってから巻くので取り敢えずそのままにしておきます。
5、ヘアーズイヤーをスレッドにしっかり撚り付けてアブドメン部分を巻いていきます。大体シャンクの真ん中くらいまで、少しテーパーがつくように巻いていくのがポイントです。
※ヘアーズイヤーがスレッドに撚り付きにくい場合はタイイングワックスなどを使ってスレッドに絡みやすくするのも有効です。
6、先ほど取り付けたゴールドワイヤーを巻いていきます。スレッドと逆回転で螺旋状に4~5回転で均等に巻くのがポイントで、虫の節を表現します。また、こうすることでフライの強度が上がります。
7、部分を取り付けます。フェザントテイルを4~5mm切り出して根元を、表側を下にしてまき巻き留めます。
8、次に、ソラックス(胸)の部分を作ります。ヘアーズイヤーをたっぷりスレッドに撚り付けて、アブドメンよりも少し太くなるように巻いていきます。
9、アイの手前まで来たら、先ほど取り付けた、フェザントテイルをアイ側に折り返して巻き止めます。巻き留める際にフェザントがズレ易いので、アイと真っ直ぐになるように押さえながら巻き留めます。
10、ハーフヒッチをして、スレッドを留めます。
11、レッグ(足)部分を表現する為に、ニードルを使ってソラックスから少しヘアーズイヤーを掻き出します。
12、全体のプロポーションを確認して問題なければ完成です。
〔動画解説〕
このフライの使い方
このフライもドライフライ同様、流れに自然に流して使います。ただ、フライが水中に沈んでいるため慣れないと魚の反応が分かりにくいことがあります。そんなときはインジケータと言う目印を使ってアタリを取ることをおすすめします。
インジケータを使うとフライで浮き釣りのようなことが出来ます、これをフライフィッシングではルースニングと呼びます。
このフライの活躍シーン
基本的にニンフフライは、ドライフライの反応が今一である時。水温が低めで魚の活性があまり良くないときに使用されるのが一般的です。
その他にも私の場合、川の流れが緩い場所、深さのある場所で使用します。
あとは、雨が降っていて虫のハッチが見られない時や雨上がりで川の水が少し濁っている時にもおすすめです。
逆に、ライズが頻繁に見える、シーズンの始まりで気温の低過ぎる時などはあまり使いません。
最後に
ゴールドリブドヘアーズイヤーのタイイング解説はいかがでしたでしょうか?
渓流のフライフィッシングで、このフライはニンフの中でもとても出番が多いのでフライボックスに常備しておいて損はないです。
活躍できるフライですので是非、タイイングにチャレンジしてみて下さい!
以上で、解説を終わります。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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