羽デカ!!
とにかくこのフライはバランスよく作るのが難しいです。
ウィングの取り付けも中々苦戦します。
上の写真のように羽が大きくなってしまうこともありますが魚を釣るのにはあまり問題ないと思います(おい)
ちなみに、綺麗に巻けたものを釣りで使って魚が釣れると、魚の口に当たって綺麗だった羽がバサバサになったりして少しショックを受けるフライだったりします。
いくつか巻いて出来の悪いのから釣りで使うのが吉ですね。
今回はロイヤルコーチマンのタイイングに挑戦した内容を紹介します。
ロイヤルコーチマンというフライ
王室の御者なんて大層な名前の付いたフライです。
実際に、イギリス王室で御者をしていた人がこのフライを作って、フライ界の有名ブラインドであるオービスの創業者C.Fオービスさんが名前を付けたフライだといわれています。
このシルエットはフライを知らない人でも見たことある人多いのではないでしょうか?
一応、メイフライにくくりますが、何かをイミテーションしたものではなく、ファンシーフライと呼ばれるようで、テレストリアルとして使うことが多いフライです。
ロイヤルコーチマンタイイングのポイント
このフライはとにかくバランス命であると思います。
何かをイミテーションしていないのであれば、魚に強調して見せる部分は特になく、シルエットが大事になると思います。
とにかくカッコよく作れば、魚もバンバン釣れるような気になるのは僕だけでしょうか。
テイル、ボディ、ハックル、ウィングのバランスを見ながらカッコよくタイイングをするのがポイントです!
カッコよく巻きましょう!(偉そうに言います)
タイイング解説
このフライはシャンク上に何度もマテリアルを変えて巻き付けるので、バランスをとるのが難しいです。
あと、ウィングの取り付けもバラケないように取り付けるのが結構難しいので練習しましょう。(僕も何度も失敗します)
〔今回使うマテリアル〕
- フック:TMC900BL(今回のサイズは#12)
- スレッド:8/0ブラック
- ボディ:ピーコックハール、レッドフロス
- テイル:ゴールデンフェザントティペット
- ウィング:ダッククイル(ホワイト)
- ハックル:コックネック(ブラウン)
1.フックにスレッドを下巻きします。
ここは他の多くのフライと同じです。
シャンクいっぱいに下巻きしていきます。
2、テイルを取り付けます。
ゴールデンフェザントティペットのファイバーを数本切り取り、シャンクと同じ位の長さになるように巻き留めます。
3、ウィングを取り付けます。(重要!)
ダッククイルをフックのゲイプ幅くらいに切り出します。
ダッククイルは2枚で1組です。
両方同じ場所の羽を切り出さないと 左右で羽の形が変わる可能性があるので注意です。
羽を2枚切り出したら、形を揃えて、写真のようにつまみます。
羽がズレないように左手に持ち替えてしっかり押さえながら、フックに挟み、親指と人差し指で押さえながら軽く巻き留めます。
この時に、グリグリとスレッドを巻かずに2~3回転ゆるく巻いて、二本の指で羽の巻き留め場所を押えた状態で、真下に引き絞るのがポイントです。
(ウィングの長さはシャンクと同じ位になるよう調節します)
真っ直ぐにウィングが付いたら、しっかりスレッドで固定し、余分をカットします。
ウィングを少し立たせるために指で持ち上げて、ウィング下側の根本にスレッドを数回巻きます。
すると写真のようにウィングが立ち上がります。
(取り付けに失敗していると、この時点で羽がバラけます)
もう少し立たせたい場合は、ウィングの根本にスレッドを数回巻きます。
が、強く巻きすぎると羽がバラけやすくなるので慎重に!
4、ボディ部分を作ります。
テイルの根本にピーコックハールを取り付けて3~4回転巻きます。
この時、ハールのフリュー(キラキラの毛の部分)が前を向くように気を付けます。
ハールの巻き終わり部分にレッドフロスを取り付けてます。
フロスを巻いていきます。
ハールと同じ幅くらいか、若干長いくらいに巻きます。
フロスの巻き終わりに、またピーコックハールを取り付けます。
(こちらもフリューの向きが前になるよう注意して巻き留めます。)
ピーコックハールを3~4回転巻き付けて固定します。
これでボディ部分は完成です。
5、ハックルを取り付けます。
コックネックを2本ウィングの根本付近に巻き留めます。
(ハックルの長さはゲイプ幅より少し長め位がバランスいいです。)
ハックルを一枚づつハックルプライヤーを使って巻いていきます。
この時、ウィングにハックルが絡まないように注意しながら巻きます。
アイまで巻いたらスレッドで軽く留めておきます。
2枚巻くとこんな感じ。
ハックルを付け終わったら、スレッドでしっかり固定してハーフヒッチします。
6、完成
全体のバランスを見て余分な部分を成型したら完成です。
※ウィングがデカいのはどうしようもないのでこれで完成です。
※ウィングの根本にヘッドセメントを少し垂らしておくと魚が釣れても羽がバラけにくいような気がします。(僕の個人的な意見なのでやる人は自己責任で)
何本か作ったら、実際に釣りに使うのは出来の悪いフライからの方が壊れた時のショックが少ないです。
ロイヤルコーチマンの使いどころ
最初の方にも書いた通りこのフライの肝はシルエットにあると思っています。
テレストリアル系寄りと考えると、使いどころは夏場のドライフライです。
日差しの強めの時にこのフライを水面に投げれば、魚からは旨そうなオシャレな虫が落ちてきたと思うに違いありません!
フライ自体のボリュームを考えても、早いシーズンでの出番は少なそうなので使う場合は暖かい季節の方が良いと思います。
まとめ
ロイヤルコーチマンをタイイングしてきました。
バランスよく作るのは難しいですね。
特にウィング部分の作り方が重要になってきますが、綺麗に作るにはまだまだ修行が必要です。
ですが、とても有名で知名度もあるフライなので、是非ともタイイングに挑戦してもらいたいです。
他にもウィング系フライのタイイング記事を順次アップする予定です。
そちらも見ていただけると嬉しいです。
今回は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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