トビケラと言うには少し特徴的なシルエットを持っているこのフライ。
スティミュレイターと言います。
Stimulator=刺激的、刺激物などの意味があります。
人の目でみても特徴的なこのフライは魚から見たらとても刺激的なのかも知れません。
今回はスティミュレイターのフライタイイングについて紹介していきます。
アメリカ発の新しいフライです。
アメリカのランドルー・カウフマンが考案した割りと新しいフライです。
似ているフライにインプルーブドソファーピュローがありますが、スティミュレイターの方がハックルの密度が薄く巻かれています。
長いカーブシャンクのフックを使って巻くので少し曲がったボディが虫っぽくてその辺が魚的に刺激的なのかも知れませんね。
【インプループドソファーピュローのタイイングはこちら】
・夏のイワナが釣れるフライ、インプループドソファーピュローのタイイング
【ランドルーカウフマン】
アメリカ、アンプカ社のデザイナー兼フライタイヤー。
独創的でユニークなデザインのフライと共に釣りにおいてもエキスパートな有名人。
スティミュレイターのタイイング
私がタイイングしたスティミュレーターのタイイング手順を紹介します。
〔今回使用したマテリアル〕
- フック:マルトC41SE#14
- スレッド:8/0キャメル
- ボディ:ダビング材各色
- ボディハックル:コックネック(ブラウン、グリズリー)
- テイル:ディアヘアー
- ウィング:ディアヘアー、CDC
1、スレッドを下巻きしていきます。
バイスにフックを固定したらスレッドをシャンクいっぱいに下巻きしていきます。
2、テイルを取り付けます。
ディアヘアーを適量切り出して、ヘアスタッカーで揃えたら、シャンクに巻き留めます。
テイルに巻いたディアヘアーはあまりフレアさせたくありません。
とりあえずディアヘアーをしっかり巻き留めたあと、スレッドを根本に巻き戻し、テイルを指でひとまとめにしながら緩くスレッドを巻いてまとめます。
どうしても跳ねてしまうヘアーはここで根本からカットしました。
3、ボディを作ります。
コックネックのブラウンをテイルの根本に巻き留めます。
ファイバーの長さはフックゲイプより短めのほうがバランスが良くて理想です。
次に、ダビング材をスレッドに撚りつけて…
ボディを巻いていきます。
ウィングとハックルを巻くスペースを残しておきます。
先に取り付けておいたハックルを4~5回転させてボディハックルを巻きます。
ダビング材と同じところまで来たらスレッドで固定して余分をカットします。
これで、ぼでぃが完成です。
4、ウィングを取り付けます。
今回は、浮力と視認性の補助でCDCをつけてみました。
CDCを2枚重ねて、片側のファイバーをむしり取ります。
バラけないように気を付けながらボディに巻き留めます。
次に、ヘアスタッカーで毛先をそろえたディアヘアーをCDCの上に巻き止ます。
ウィングはフックの後端部分と同じくらいの長さになるようにしました。
ここでも、ウィングのディアヘアーがあまりフレアしないように気を付けながら巻きます。
ディアヘアーの余分をカットしておきます。
一旦、ウィングは完成です。
5、フロントハックルを巻きます。
ハックルを巻く前に少しだけダビング材を付けウィングの根本に巻き付けます。
ダビング材を少しだけ巻いたら、グリズリーハックルを取り付けます。
4~6回転くらい巻き付けてスレッドで留めます。
ハックルを巻き終わったらスレッドでヘッド部分を少し巻いてフィニッシュします。
6、仕上げ
ヘッドセメントでヘッドを固めます。
CDCを指でつまみ、ディアヘアーのウィングより少し長めにカットします。
これで完成です。
まとめ
ストーンフライはボディが重めになってだらっと水面下に下がる形になりがちです。
カーブシャンクのフックを使うことによってボディが沈んでもウィングとの浮力のバランスがとれるのがカウフマンが考えたこのフライの特徴ではないでしょうか。
源流域のイワナ狙いでストーンフライは多用されます。
日本のものとは少し違う海外のストーンフライで釣りをするのも面白いかもしれません。
興味のある方はタイイングしてみて下さい。
今回は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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