初夏~秋にかけての渓流では、テレストリアル系のフライが活躍します。
ですが、ビートルや、ハンビーなどの割と大型のテレストリアルフライだと、場所によては、使いにくいこともあります。
そんな時に使えるのが、アリをイミテートして作ったフライ、パラアントです。
今回は、このパラアントを少ないマテリアルで簡単にタイイングする方法を紹介します。
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パラアントタイイングのポイント
このフライはアリを模して造られています。
実際に渓流魚は川の上に生えている木や草などから落ちる虫を捕食することもあるため、若干上を向いて生活していることも多いです。
そのためこのフライは、アリのシルエットを強調することがタイイングのポイントになります。
ツルッとしたアリのシルエットを再現するには、特に変わったマテリアルを使う必要がないので、このフライのボディは、スレッドのみで巻いていきます。
アリなので、小さめのフックを使って、タイイングしていきます。
タイイング解説
スレッドのみをつかってアリのシルエットを再現するのが大事になってきます。
なのでスレッドを、出来るだけ丁寧に巻いていきます。
〔今回使うマテリアル〕
- フック:バリバス2200BL(フックサイズは#18以下がいいと思います)
- スレッド:8/0ブラック
- ハックル:コックネック(ブラック)
- ポスト:エアロドライウィング各色
1、フックシャンクにスレッドを3/1ほど下巻きします。
※今回は溺れたアリっぽさを出すためにカーブの強いフックを使っています。
2、ハックルポストを取り付けておきます。
先にエアロドライウィングを使って、ハックルポストを作っておきます。
ポストの作り方は、ほかのパラシュートフライと変わりありません。
ポストができたら、スレッドをシャンクに巻き下ろしていきます。
※シャンクがカーブし始めている場所とフックベンドの一番下の部分の中間あたりまでをを目安に巻いていきます。
3、ボディ(アブドメン)を巻いていきます。
使うのはスレッドのみです。アリのボディのようにスレッドで膨らみをつけて巻いていきます。
ポイントはなるべくスレッドの向きが揃うように丁寧に巻くことです。
そうすればスレッドの筋がアリの体節に見えるはず!
4、ハックルを取り付けておきます。
胸部分を巻く前にハックルを取り付けておきます。
(ハックルのつけ方は通常のパラシュートフライと同じです。)
5、残りのボディ(ソラックス)を巻いていきます。
アブドメン同様に、スレッドで膨らみがつくよう巻いていきます。
巻き終わったら、ポスト後ろ側にスレッドをかけておき、ヘッドセメントでボディ全体をコーティングしておきます。
(強度と光沢感を上げるためです。)
6、ハックルを巻いていきます。
これも通常のパラシュート同様ですが4~5回転くらいハックルを巻いていきます。
7、各部の処理をして完成です。
ハックルを留めたら、ヘッド側でハーフヒッチしてスレッドをカットします。
ポストも適度な長さにカットしたら完成です。
※最後にもう一度ヘッドセメントでボディをコーティングしてもいいと思います。
パラアントの使いどころ
このフライはテレストリアルとして作っています。
なので、基本的な活躍時期は初夏~秋です。
ですが、僕のおすすめは5月頃と9月頃です。
この時期は一時羽アリが大量に発生するタイミングがあるので、それに合わせて使えば爆釣必至です。
あとは、夏場の気温の高い小さな虫しかハッチしない時なんかも効果的なフライです。(小さめに巻けば)
まとめ
今回のパラアントは釣れそうに見えましたか?
ほぼ、スレッドのみで作るのでタイイングを始めたばかりで余りマテリアルを持っていない方でも作りやすいフライだと思います。
ちなみに今回のスレッドで作るボディは色や巻く形を変えれば色んなパターンに応用ができます。
丁寧に作れば難しくないので朝鮮してみてはいかがでしょう。
今回は以上です。
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