フライのモデルに良く登場するカゲロウですが皆さん、その生態って不思議ですよね?
今回はカゲロウの生態について調べてみました。
【この記事でわかること】
・カゲロウの生態について理解できます。
カゲロウの生態を理解して釣果を上げる
渓流域に生息しているカゲロウは、渓流魚に良く食われます。故に我々フライマンたちは、彼らに似せたフライを巻き、ヤマメ、イワナに挑むわけです。
フライのモデルとして良く登場するカゲロウですが、生態を良く知ることで釣りやタイイングのヒントになって釣果も上がるのではないでしょうか。
釣り人目線でカゲロウの生態を解説していきたいと思います。
【カゲロウの生態】
カゲロウは一生の大部分を水中ですごします。
幼虫期はニンフと言って、半年~1年間の間、水中の岩などに張り付いて過ごしています。その後、脱皮を繰り返し(多いと数十回も脱皮するそうです)やがて水面にあがってきて、 亜成虫 (ダン)という段階に羽化します。これをハッチと言います。
水面から飛び立ったダンは改めて脱皮を行い、今度は完全な成虫(スピナー)となって成長を終えます。カゲロウのほとんどが成虫となったその日(1日)という短い寿命の中でパートナーを見つけ次の世代に命をつないでいきます。
季節、水温がマッチすると一斉にハッチが始まるので、その際に魚の活性も高まり捕食活動も盛んになります。水中から羽化するタイミング、羽化して水面に落下するタイミングを見計らって釣りをすることは、釣果を上げるポイントとなります。
カゲロウの人間にとっての害を上げるとすると、特定の時期と場所で、視界不良になるほどの大量発生がありますが、成虫になると口が退化して食べ物を食べられなくなる為、農産物の被害などは特にありません。そのシルエットと儚さから妖精など呼ばれたりもします。
【カゲロウの種類】
日本に生息するカゲロウはとても種類が多く100種類以上います。大まかな種類別に特徴などを紹介します。
・ヒラタカゲロウ
クロタニガワ、シロタニガワ、エルモン、ナミなど多くの種類がいます。棲息域は主に渓流で、フライのモデルとしても代表的なカゲロウです。羽化時期は4月ごろ~で、体長は10~15㎜程です。
・モンカゲロウ
モンカゲロウ、トウヨウ、フタスジなどの種類がいます。このカゲロウは少し大型で16~20㎜の体長、生息域は河川部、中、上流域です。このカゲロウもよくフライのモデルになります。
・オオシロカゲロウ
このカゲロウは体長が10㎜ほどで黄褐色の体色をしたものが多いです。羽化時期は晩夏で、一斉に羽化することによって日本の一部の場所では視界不良になることもあるそうです。
・コカゲロウ
このカゲロウも渓流域に生息するカゲロウです。小型で早春からの羽化も見られるため広くフライのモデルとして使われます。薄い黄色、クリーム色の体色をしています。
・ウスバカゲロウ
トンボに良く似た姿をしています。幼虫時代はアリジゴクと言います。そう、軒下の砂地に穴を掘って棲息しているので、渓流魚に補食されることはありません。
・チラカゲロウ
成虫は16~18㎜で割と大型です。チラカゲロウの幼虫は流れの早い所の岩などについてる藻を食べて生活しています。ヤマメも流れ早い場所を好む傾向にあるのでよく捕食されているかもしてません。
・カワカゲロウ
成虫の体長は10㎜程で少し小型です。羽化は6月~8月にかけてが一番多く、頭部から胸まで達する褐色の縦紋と、18㎜程ある長い3本の尾が特徴です。
・モンカゲロウ
成虫の体長は16㎜ほどある大き目のカゲロウです。晩春の 夕方に一斉に羽化する傾向があり、 渓流ではイブニングライズで魚に捕食される代表と言えます。 褐色の体色をしています。
【渓流魚の食性】
ヤマメやイワナなどの渓流魚は肉食性で動植物を主な餌としています。肉食と言っても、小魚というより、水生昆虫。中でも水面に落下してくる昆虫によく反応します。
カゲロウは、脱皮を繰り返し成長していきますが、その過程で、羽化に失敗し、水面に落下、または自然に落下する個体が一定数います。そういった虫たちを渓流魚は狙って主な食料としています。
小魚を追いかけるのは、食べる為というよりも縄張りに入ってきた魚を追い払うため、または、近くを通った魚に反射的に口を使うといった防衛本能の要素が強いそうです。
釣りにはマッチザハッチという言葉があります。
季節、場所、釣り場によって魚に捕食されて虫は変わってきますので、その場、その時々に合わせたフライ、釣り方をすることが、釣果を上げる近道となります。
ストマックポンプの利用
渓流魚を一匹釣れれば、ストマックポンプを使って胃の中の物を吸い出し、その場の魚が何を食しているか知ることが出来ます。釣果を上げる参考になるので利用してみるのもいいかもしれません。
まとめ
日本に生息するカゲロウの種類はとても豊富です。それぞれのカゲロウの特性というよりは色や形、ハッチするタイミングを知ることが、釣果を上げるうえでは重要になってきます。
釣り場に行ったらどんなカゲロウがいるのかを理解し、魚に食べられているカゲロウに近い餌を使うことによって釣果を上げることが出来ると思います。
今回は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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