渓流釣りは山の奥深くまで入っていくこともあって色んな危険が潜んでいます。中でも野生動物、特に熊と遭遇した場合はとても危険なので考えられる対策法をここに書いていきたいと思います。
【この記事の内容】
・熊に遭遇しない為にできる対策法、もし遭遇してしまった時の対処法を紹介。
熊に遭遇しないためにできる対策
環境省の調べによると、熊による被害は平成30年で51件、令和元年の6月現在で6件報告されているようです。幸い昨年からの報告では死亡事故は起きていないようですが、あえて熊の棲息域に足を踏み入れる私たち釣り人にとっては決して他人事ではないと思います。
遭遇してしまった場合の対処法など色々ありますが、不意に遭遇してしまうと中々冷静に判断するのは難しいのではないでしょうか。なので、まずは予め自分の存在を熊に知らせる事と熊が近寄ってくる要因を排除する事が重要になってくると思います。
熊の習性
どういった生き物かを理解することで熊と出会うリスクを軽減出来ると思いますので書いていきます。
- 知能が高い…霊長類並みの知能でとても頭がよく食べ物の味を覚えたり、数を数えられるという研究結果もあるようです。
- 嗅覚が鋭い…目に見えるものよりも臭いで判断すると言われていてその嗅覚は犬よりも優れているそうです。
- 執着性がある…特にヒグマがそうですが、一度手に入れたものを奪われると執拗に追ってきます。
- 足が速い…のんびりなイメージがあるかも知れませんが時速50kmのスピードで走れます。
- オオカミが嫌い…熊の天敵はオオカミと言われています。オオカミの尿を利用した対策アイテムも存在します。
- 人を襲う事がある…自信や子供の防衛の為や不意に遭遇して興奮した場合人を襲う事があります。
対策1、臭いを出さない
熊の鼻はとても利くそうです。周囲の状況も嗅覚によって判断しているという話もあるくらいで犬よりも鼻がいいという話もあります。そんな熊ですから、一度食べたことのある人間の食べ物、栄養価の高い人の出した食べかすの味、臭いを知った熊は食べ物を求めて人間に近づいてくる可能性があります。
河原で臭いの強い食べ物を食べたり、食べかすを捨てていくのは、そういった人間の食物を狙う熊に自分の存在を知らせてしまい危険です。
また、女性の香水や河原で火を焚いて調理をするなども熊を興奮させる可能性があるのでNGです。
熊のいる可能性がある場所では臭いの強いものを扱うとき注意をしましょう。
対策2、音を出す
熊が人間を襲うのは人間が怖いから、とも言われています。不意に遭遇してびっくりして襲ってしまうという事です。
この対策としては、音を鳴らして人間がいることを熊に知らせることで回避できます。熊鈴やラジオを鳴らしながら山を歩くと色んなメディアで紹介されています。
釣り人視点で考えると音を鳴らしながら釣りをしていると魚が逃げるのではないか?という疑問が出ると思いますが、川の流れの中にいる魚には水が流れる音が聞こえていて外の音はあまり聞こえません。プールに潜っているときに外の音は聞こえにくいですよね。
魚が逃げるのは人影や、水から伝わる振動です。
自分の位置を熊に知らせるためには音を出しながら行動するのも有効な手段だと思います。
音を出し続けるのも実は危険!?
音を鳴らしながら歩くと書きましたが、常に音を出し続けることによる弊害もあります。それは、人が自分が出している音によって周りの音に気付きにくくなり周りの状況把握が遅くなるという事です。
万が一、何らかの理由で熊が近づいてきてしまっても自分の出している音のせいであなたが気づかなくては元も子もありません。
また、人間や人間の持っている食料に興味のある熊にとっては逆に人の位置を知らせてしまうという事になる場合があります。
事前に、釣りに行く予定の山や渓流付近で熊による被害がなかったか?あった場合はどんな被害であったか?を確認できれば対策を立てやすいと思います。
熊アプリ
スマートフォン向けの熊対策アプリがあるので紹介しておきます。とても便利なアプリですが充電切れには気を付けたいですね。
・獣対策 ※熊よけ(熊鈴)、猪よけ、猿よけ
熊鈴の音以外に、雷、銃声などの音が出ます。結構大きな音なので、便利ですが焦って使うと逆効果になるかもしれません。使うタイミングは重要ですね。
・音が選べる熊よけ鈴
こちらのアプリはスマホの振動を感知して音を鳴らしてくれる機能が付いています。立ち止まって周囲の音を確認したい場合などは、いちいちスマホを操作しなくてよいので便利ですね。
・熊よけ鈴
こちらは、iOSのみで使えるアプリです。熊鈴の代わりですが、アプリ内に熊に遭遇してしまった時の対処法も書いてあるので事前に読んでおければ対策できますね。
もし遭遇してししまったら
対策をしているにも関わらず、不運にも熊と不機遭遇してしまった場合、難しいかもしれませんが、先ずは落ち着いて熊を興奮させないよう気を付けながらその場を離れます。
- 絶対に走って逃げてはいけません。
- 視線をそらさずにゆっくり後退りながら離れる。
- それでも着いてくるようなら、手を掲げながら声を掛ける。最初は小さく、段々大声になるように
襲ってきたら!
もし熊が襲ってきたら、決して背中を向けて逃げてはいけません。肉食の野生動物は本能で逃げる獲物を負いかけるのでとても危険です。
熊が向かってきたらひるまず、戦う姿勢を示すことが重要だそうです。実際に攻撃するのではなくて、威嚇する。攻撃の意思を示すことで熊もひるんで退散してくれるかもしれません。
冷静に、身の回りの武器になりそうなものを探して強気に対処しましょう。
死んだふりは意味がありません
死んだふりをする。など良く聞きますが、冷静に考えて熊に小突かれたり、齧られたりした状況下で死んだふりを続けられる精神力がある方を私は知りません。もしできたとしても、熊が見逃してくれる保証はないのでやめましょう。
熊グッズ
熊対策に効果のありそうなグッズを少し紹介しておきます。
- 熊撃退スプレー…唐辛子エキスなどが入ったスプレーです。メガヒットすれば効果はありそうですが、不意に襲われると用意できないですね。熊が来そうな場所ではあらかじめ手に持っておく必要がありそうです。
- ホイッスル、電子ホイッスル…笛の音で自分の存在を知らせることが出来ます。熊と遭遇してある程度距離があればホイッスルで威嚇することで退散してくれるかもしれません。
- ウルフ尿…熊の天敵であるオオカミの尿の臭いを閉じ込めたものです。嫌がる臭いであれば、わざわざ近づいてこないでしょうから効果がありそうですね。釣りの場合だと腰などにつけておけるので一番実用的ですね。
- 熊鈴…熊に対するスタンダード対策品。釣りだけでなく山に行く際は持っておきたいアイテムです。アウトドアショップに行くと¥500-くらいで買えます。
- サバイバルナイフ、鉈…他のサイトでも結構紹介されていますが、攻撃力はありそうですが、渓流釣りに行く際、鉈は邪魔かもしれませんね。
まとめ
熊に遭遇しないための対策はいかがでしたでしょうか?
一番重要なのは熊の習性を理解して遭遇を避けられる対策をしておくことです。基本的には熊も人間を怖がっていると言われているので、自分の存在を熊に知らせておけばあえてよっては来ないと思います。
しっかり対策をして綺麗な渓流に出かけましょう。
今回は以上です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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