こんにちはーnakiです。
イワイイワナはフライフィッシング界の重鎮、岩井渓一郎さんが考案したフライです。
ピーコックを主体に作られたこのフライは特定の虫をイミテートしたものではなく「何となくの虫っぽさ」を醸し出している物なのだと思います。
今回はテレストリアルに分類され夏~秋にかけて渓流での定番フライとなったイワイイワナのタイイングについて書いていきます。
ボディに巻かれたフロスが決め手です。
ボディ部分(アブドメン)に巻かれているシルクフロスがこのフライの最大の特徴になっていると思われます。
水を含みフライのボディを半沈させる為に巻かれているものです。
このフロスがフライ全体の色合いを決め、巻き方によってはシルエットまで変わる重要な物になっています。
フロスが無いとただのピーコックパラシュートになるので注意です。
イワイイワナのタイイング
小型のテレストリアルのイメージで作っていきます。
フックサイズは#12~#16の中から、メインで巻くピーコックとフロスも何種類か色を変えて作ると色んな場面で使えるフライになります。
〔今回使用したマテリアル〕
- フック:TMC212TR#13
- スレッド:8/0(tan)
- アブドメン:ピーコックハール、シルクフロス(レッド)
- ソラックス:オーストリッチ
- ポスト:エアロドライウィング(オレンジ)
- ハックル:コックネックブラック
※本家はソラックスにもピーコックを使いますが少しアレンジしてます。
フックをバイスにセットします。
カーブの強いシャンクにフライを巻くときは、なるべく水平にスレッドを巻いていけるようアイ側が少し下向きになるようにフックを固定すると作業しやすい気がします。
下巻き+ポストを取り付けます。
シャンクの丁度曲がり始める辺りにエアロドライウィングを取り付けます。
因みに…
エアロドライウィングは4束でまとまって巻かれているのでその内の2束を切り取って使います。
フライにもよりますが#12くらいまでのサイズなら2束でいけます。
取り付けたポストを2つに折り曲げ、指で摘まみながらスレッドを巻き上げていきます。
大体3~4mmくらい。
ポストができたらシャンクの下巻きを再開、アイ~ポスト3/1、ポストボディの後端3/2くらいかなと。
好みであると思いますがベンドの底まで巻くとマテリアルが巻きにくいのと、フライのバレ率が高くなるような気がします。
なので大きく巻きたいのであれば単純にフックサイズを大きくすることをおすすめします。
アブドメンを作ります。
フロスを切り出してフックに巻き留めます。
次にピーコックハール。
私はピーコックのフリューの色合いが微妙に変化する部分が好きなのでピーコックアイの青い部分の切れた辺り(写真の中央左寄りの一本ピロッと出てるとこ)を使います。
この部分だとフリューの色合いも変化があって長さもある程度あるのである程度のボリュームでフライが巻けます。
取り付けたピーコックをポスト際まで巻いていきます。
次にフロス。
フロスはそのままの巻くと平らになってフリューを潰してしまうので、ねじりながら三回転くらいで巻きました。
余った部分をカットしてアブドメンの完成です。
ソラックスを作ります。
ソラックスを作る前にハックルをポストに取り付けておきます。
巻いたときにハックルの表側が上になるよう取り付ける向きに注意します。
そんでソラックス。
オーストリッチのファイバーを3~4本切り取ってポストの根本に巻き留めます。
アイまで巻いたらスレッドで巻き留め、余分なところをカットします。
ヘッド部分を少し巻いたら、スレッドを持ち上げてオーストリッチを潰さないようにポストの後ろ側に掛けておきます。
ハックルを巻きます。
ハックルの向きに注意しながら巻き下ろしていきます。
4~5回転くらい。
巻けたら、ポストに掛けておいたスレッドを根本に数回巻いてハックルを固定します。
この時、巻いたハックルが緩まないよう注意!
仕上げ
まずはスレッドをフィニッシュします。
ウィップフィニッシャーを使ってハックルの根本にスレッドを留めるのが一番きれいに仕上がると思いますが、少し慣れが必要なのでヘッド側でハーフヒッチでも大丈夫です。
スレッドを留めた部分をヘッドセメントで固めておきます。
最後にポストをカットして完成です。
ちょっと角度を変えて。
下から見るとこんな感じ。
色違い
一番多用されるピーコックの色は緑だと思うので
緑ピーコック(ナチュラル)で作ってみました。
フロスはイエローでハックルはブラウンに変わっています。
角度を変えるとピーコックパラシュートにしか見えませんね…
イワイイワナについて
イワイイワナは実はI~Ⅳまでの進化版があります。
それぞれ特徴があるフライですが基本はピーコックとフロスです。
いづれのフライもテレストリアルライクなファジーなフライで釣り上がりに適する攻撃的なフライだと思います。
夏~秋にかけて目立ったメイフライのない時に切り札的に使うフライとして用意しておくといいと思います。
名前で勘違いしそうですがイワナだけでなくヤマメやニジマスにも使えます。
まとめ
イワイイワナはフライフィッシング界の重鎮、岩井渓一郎さんが考案したフライです。
ピーコックとフロスが特徴で夏~秋のテレストリアルが活躍する釣り上がりにも使えるフライです。
色とフックサイズのバリエーションをいくつか持っておけばシーズン後半のスレた渓流魚に対して心強い味方になってくれると思います。
定番パターンで持っていて損はないフライなので持っていない人はタイイングに挑戦してみてください。
今回は以上です。
いつも読んでいただきありがとうございます。
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