渓流といっても里川のような穏やかな場所から、上流の源流域のような急流があるようなところまで様々あります。
共通しているのは、日本の渓流域は割と小規模なところが多いから、ヘビーなタックルで釣りをすると枝を釣ったり、竿が折れたり大変です。
今回は渓流のフライフィッシングで使いやすいタックルを紹介します。
これから渓流でフライをしようと思っている方はこれを読んでから釣具屋さんに行ってください。
日本の渓流でのフライタックル
川幅狭く、木が覆い茂っている場所では長いロッドは邪魔です。
日本の渓流で選ぶタックルは取り回しがよくて、キャストしやすいものがベスト!
また、渓流魚は繊細です。
嫌われないようにフライをアプローチ出来るタックル選びがとても大事!
渓流のフライロッド
渓流で使用するフライロッドは、取り回しがしやすくピンポイントが狙いやすいものがおすすめです。
※重要!!
各メーカーからフライロッドが多数販売されていますが、番手は同じでもアクションは機種によって違います。
(ロッドの柔らかさというか、しなり具合というか…)
アクションによって使い勝手がかなり違ってくるので選ぶ際は要注意です。
ロッドアクションについての記事はこちら
フライロッドの長さ
日本の小渓流や源流域で釣りを行う場合、まず問題になるのが川に覆いかぶさるように生えている木です。
木が川を覆っているような場所ではバックスペースが少ない為、大ぶりなフライキャストは出来ません。
かといってロールキャストではポイントが狙いずらいですし、番手が高めのロッドでないと思うようにフライが飛びません。
そこでおすすめなのが7~7.6フィートのミディアムテーパー(アクション)のロッド。
小渓流などで必要になるキャストの距離は7~10Mくらいが一番多いです。
ロッドは短い方がラインコントロールがしやすいです。
ポイントの狭い小渓流にピンポイントにフライを落とすには、ある程度張りのあるアクションの方がラインコントロールが良くなります。
スローテーパーはその逆。
ただ、ヤマメを相手にしていて、針が掛かった瞬間走り出したりなど急な力がロッドに加わると硬いロッドでは衝撃を吸収出来ずに糸が切れることがあります。
間をとって水面に対し静かなアプローチのできるミディアムテーパーがおすすめです。
短いロッドのデメリットはロングキャストに向かない事やフライをドリフトしている際にラインにかかるドラグを防ぐためにラインを流れから避ける動作(メンディング)をしますがそれがやり辛いことです。
しかし、先にも書いた通り、日本の小渓流では10M以上のロングキャストをすることは稀です。
流れが多様になっていることも多くフライを長い距離ドリフトさせることも少ないので、ロッドの短さはあまり問題になりません。
警戒心の高い渓流魚を相手にすることや、風の抵抗などを受けにくい、ラインドラグもかかりにくいことを考えると、ラインも少し細めでロッドと合わせて#3番がおすすめです。
渓流のおすすめフライロッド
日本の小渓流でおすすめのフライロッドは
〔初心者やたまに釣りしたい人向け〕
・ティムコ ユーフレックス インファンテ 703-4~763-4 ¥20,000-
・テンリュウ フェイテス ベーシックマスターFBM763-2 ¥32,500-
〔こだわってフライに取り組みたい人初心者向け〕
・ ティムコ ユーフレックス Jストリーム 763-4 ¥32,000-
・テンリュウ フェイテス ストリームウォーカーFSW733-4 ¥38,000-
この辺のロッドがおすすめです。価格も手ごろで扱いやすいロッドになっています。
渓流のフライライン
渓流で使うフライラインもあまりロングキャストをすることがないという事や、釣りをしている中で、岩に挟まったり、
ラインを踏んでしまって傷がつくことを考えると、WFよりもコスパのいいDTラインがおすすめです。
ただ、あまり安価なフライラインだと、キャストの際にロッドガイドとの摩擦が大きく飛びにくかったり、
ラインの先端が沈んでしまったりしてしまうものがあるのである程度の価格の物であれば安心して使えると思います。
おすすめフライライン
〔参考ライン〕
・サイエンティフィックアングラーズ(SA)プロフェッショナルヤマメDT3F ¥5,700-
このラインは、日本の小渓流用に作られているらいんです。
ラインの長さが少し短く小さめのリールにも収まりがいいので大きいリールだとバランスの悪いショートロッドにはちょうど良いラインだと思います。
フライリールについて
リールはラインを納めるのにサイズが合っていれば基本的に好みで選んでOKです。
ただ、気を付けたいのが同じ3番のリールでも作りによってゴテゴテしていたりウェイトがあるものがあるので、なるべく軽い物を選んだ方が良いと思います。
理由、渓流のフライでは軽いラインを使うのでリール側にウェイトがあるとキャスト時にロッドを振っている感じが鈍くなります。
グリップの先端付近を支点にしてロッド側とリール側のバランスが取れているのが理想です。
〔参考リール〕
・ダイワ ロッホモア 100A ¥3,800-
フライリールについての関連記事はこちら
リーダーとティペット
渓流で使うリーダーとティペットの太さ、長さのおすすめについて解説します。
基本的にどちらも長くて細い方が魚に与えるプレッシャーは少なくなります。
しかし逆に長く、細いリーダーであるほど糸が絡んだり、切れたりとトラブルのリスクは高まります。
おすすめな長さは最初は9~12フィートのリーダーに1.5m程のティペットを結ぶくらいが使いやすいです。
太さは、リーダーが6x~7x、ティペットが7x~8x。より繊細な釣りをする際に細い方を選びます。
渓流で使用するフライおすすめ
使用するフライは基本的にドライフライがメインになってきます。
季節に合わせて
- 早春ならミッジフライ=#28~#32サイズの極小フック
- 春、秋はカディス、メイフライ=#12~#16標準サイズ
- 夏はテレストリアル=ライズの薄い時はミッジも使う
を参考に、それぞれの幼虫を模したニンフフライ(フェザントテイルやヘアーズイヤー)を用意しておくと大方の釣り場状況に対応出来ると思います。
ストマックポンプを持っていると一匹釣れれば、そこの魚が何を食べているか知ることが出来るのでフライ選びの参考になります。
必要な装備類
渓流域での釣りは岩場を登って行くような足場の悪い所が多いです。また、川の中に立ち込んで上る場面も考えられます。
毒のある草や野生動物との遭遇も考えられるのでそれなりの装備服装で釣りに行くのが望ましいです。
釣具以外の必要な装備類一覧は次の通りです。
- 帽子…陽射しを避けたり頭を守るので重要です。
- ウェーダー…渓流に立ち入る場合は必要になります。
- ウエーディングシューズ…ウェーダーに靴部分がついていない場合必要になります。
- ゲーター…ウエーディングシューズとゲーターという組み合わせもありです。
- 虫除けスプレー…虫に刺されたくない人は必要になります。
- ポイズンリムーバー…ブユやヘビに噛まれたとき毒を吸いだします。
- 小型ナイフ…あると何かと便利です。あまり大きいものは持ち歩かないようにしましょう、捕まります。
釣りに行くなら危険準備をしましょう。
渓流は意外と危険の多い場所です。安全に釣りをするためにも準備は万端にしていきましょう。
渓流の危険についての記事はこちら
まとめ
日本の渓流魚は繊細です。魚のいる場所をピンポイントで狙い、かつ自然なアプローチが釣果を上げるために必要です。
場所にあった、扱いやすいタックルを選ぶことで初心者の方でも綺麗な魚をゲットできる可能性が高くなります。
タックルを選んだら後は魚のいる場所に釣りに行くだけ。
安全な装備で釣りに臨みイワナやヤマメと遊びましょう。
今回の記事は以上、またね!
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